接着・防湿には、ラバーダム

  皆様は、何かを接着する時に、接着する面の水分、汚れを除去、乾燥させてから接着しませんか。事前準備無しでは、接着出来た様に見えても、簡単に外れた経験はありませんか。  

歯の周囲を「防湿」して、歯だけが見えます。

 お口の中は、高湿度です。
 湿度は、接着する作業には、大変不利です。

 治療中は、舌が動き、治療対象の歯に当たり、乗り上げることもあります。お口を開けることに疲れて閉じると唾液が出て、接着対象の歯に付きます。咳が出る、むせる、くしゃみも、接着の妨げになります。
 この湿度の対策は「防湿」です。

お口を開け続けることが大変な場合、ゴムをはさみます。

 歯の治療で接着することは、大きく分けて4つあります。
 1.「ダイレクトボンド」治療で、レジンを歯に接着させる。
 2.「かぶせもの」をセメントで接着する。
 3.歯を補強する「ファイバーポスト」を接着する。
 4.歯の根の治療で 「隔壁(かくへき)」 と呼ばれる、歯の周囲にレジンで壁を作る。
 この4つの治療に、湿気対策の「防湿」をします。

ラバーダムの色や種類は沢山あります。

 近年、ラバーダムは「防湿」で脚光を浴びていますが、実は歴史が長く、昔からあります。

一番奥の歯にも、防湿をします。

 大事な事は、手間暇かけて、基本に忠実な作業です。

 ラバーダム防湿後は、患者さんの唾液が出たり、舌が動いても、施術に問題は生じません。はじめてのラバーダム防湿を受けられる時は緊張されるようですが、慣れると、イヤホンで自分の好きな音楽を聴いて過ごしている方もいます。

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