歯を丸ごと削らないセラミックのかぶせもの.2

 昨年のブログにも出しましたが、治療しなければならない歯で「奥歯のかぶせものを、はじめて行う」「歯がほとんど残っている」際は、歯を丸ごと削ってフルカバーにするクラウン、冠は作らない方針です。ご自身の歯が残っていればいるほど、将来、何かトラブルが起きたときに、治療方法を選ぶ選択肢が広がることが最大のメリットです。歯は削れば削るほど、もろくなるし、割れ、欠けのリスクが高くなります。

一番奥の歯から2番目にあたる歯ですが、セラミックは部分的にして、ご自身の歯を残しています。

 上記の写真は、「なるべく歯を残して、フルカバータイプのかぶせものはいらない」というご希望で、セラミックのかぶせものは、ご自身の歯の根元を残して作りました。この治療は、日本ではあまり見かけない(歯を残したいとお考えの先生方はされていますが)ですが、ヨーロッパで治療を受けてから帰国された方々の奥歯には、こういった施術がされているのを見ることがあります。昨年もスイスで受けられた方が、この様な感じでした。

真上から見ると、セラミックの冠(クラウン)です。

 注意点としては、セラミックとご自身の歯との境目に、磨き残しのプラーク(細菌)が溜まらないように、日々のブラッシングを怠らないことです。このタイプの治療に限ったことではありませんが、歯と詰め物との境目、歯とかぶせものとの境目等、何らかの治療を施した歯に、共通して言えます。お口の中をきれいに保つことが全身の健康につながるので、定期クリーニングで治療後の歯を拝見しています。

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