○○一辺倒の治療にならないために

見落としがないか、チェックは必要。精密な治療を。

 来院される方から「やはり、インプラントしかないですか?」「○○という治療法をTVで見たので、出来ますか?」「むし歯治療には○○と聞きました」等、限定された話を受けることがあります。

 私個人の考えは、歯にトラブルがあり、何らかの処置、治療をしなければならない際は、限定された箇所だけを見る、考えるのではなく、なぜ、この問題が起きたのかを、さかのぼってみます。

 例えば、歯並び、かみ合わせ、かみぐせ、食いしばり、歯ぎしり、かむ力の強弱の問題。今までに、どんな材質を使用した治療をされているか。金属アレルギー等の問題はあるのか。生活習慣による問題はないのか。格闘技等のスポーツをされているか。これ以外にも沢山ありますが、大事な事は「見落としをしたくない」のです。初診の時間に1時間かけて検査を行い、詳しいご説明は別日に行う理由は審査、判断する時間を頂きたいことや、応急的な処置ばかりを繰り返す従来の治療が、結果的には、その人の歯の寿命を縮めるのが明らかであるため、最初のスタートこそ、肝心だと考え、取り組んでいます。

 人それぞれ、お口の中の環境は異なり、全体を見てから適切な方法を考えればよいのではと思います。その人にとって、インプラントが適切な治療であれば、説明します。難易度で、自分の技量を上回ると判断した際は、信頼するインプラントの専門医をご紹介して、連携します。

セミナーには出来るだけ出席するようにしています。

 TV等で紹介される治療方法は否定しませんが、保険外治療が多く、ある限定された条件下でしか成功もしくは成立しないものもあります。いずれにしても、メリット、デメリットがあります。

 包括的な、と言うと難しい表現になりますが、歯の治療に対して、「専門医ではないけれど、あらゆる治療を、平均レベル以上でまとめる」「一過性ではなく、長期的な展望を視野に入れる治療計画を」をモットーにしています。これが○○一辺倒にならない理由です。