外した金属の土台の大きさ
先日、神経の処置(精密根幹治療)後は、歯を補強する材料にグラスファイバーを用いる「ファイバーポストコア」について書きましたが、今回は、銀合金の土台についてです。
本日の治療です。
前歯のかぶせものを外すと、昔のやり方である銀合金の土台が、かなり深い位置までありました。これを外さない限り、その先の治療に進めません。マイクロスコープ使用のもと、歯を壊さないよう、慎重に金属を削ります。当院で治療した歯ではないため、金属の組成は不明ですが、多くの金属は大変硬いです。咀嚼する際の力の当たりが、歯よりも硬く、経年的に歯にヒビが入る、折れる、割れるリスクが高まります。
上記の写真は、取り除いた金属の土台の一部です。
先端が鉛筆の芯のように細いです。土台の除去後、ご自身の歯が一部、むし歯になっており、むし歯だけが染まる染色液使用で、徹底的に除去しました。
透明感に優れたセラミックのかぶせものにする時は、金属の土台では、金属色の暗さで、仕上がりがとても悪いので使用しません。
金属の土台をおすすめしない、もう一つの理由は、金属が溶け出して歯肉に刺青のように黒い色が付着することもあります。前歯等の審美的な要求の高い部分に出るのは考えられないので、使用しません。また、金属アレルギーの問題もあり、使用出来ません。
上記の理由で、自分は、ほとんどの土台は、あらゆる面から考慮して優れたファイバーポストを使用した土台(コア)にしています。